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暮らしラボ(KURASHI LABO)女性が作る、女性の為のお家・・・理想の暮らし方を考えてみた。

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2016/08/03

【モダンとは】

国立西洋美術館が、世界遺産登録となりました。
ル・コルビュジエと言う方の作品ですが、日本では上野の西洋美術館しか作品が無いようです。
世界遺産は、個人の業績での登録ではないので、モダンデザイン運動作品として、一連の彼の作品が登録されたとの事で、西洋美術館はその一つです。
私も上野の美術館には、行ったことが有ります。
19世紀ホールと言うところが魅力の空間と言うことで、その空間構成に感動した覚えがあります。
代表作のサヴォア邸のピィロティーを大がかりにした感じの一階から、19世紀ホールも同邸に近いイメージが有ります。


      国立西洋美術館HPより引用

細い柱で支えた、採光屋根の設え、部屋内の高さの違うバルコニーなど、洗練されたデザイン性を感じます。
建築の専門家でなくとも、良い空間だなと思うのではないでしょうか。
色合いはモノクロームで、形態の構成にて、陰影のグラデーションを与える手法は、その後の建築に大きな影響を与えたと思います。
モダニズムの系譜は、コルビュジエからなのだなと、再度思う次第。
建築評論家でもなく、建築史の学者でもない私ですが、雰囲気としての居心地の良さは、十分わかります。
美術品でも、音楽でも同じですが、感じることが、最初かなと言うところでしょう。

さて、先達としてのコルビジエですが、日本人の3人の弟子を持っています。
前川國男、坂倉準三、吉坂隆正の三人の大先生が師事しています。
この方たちの弟子を考えれば、日本の建築界の中で、多くの人が影響を受けていると、言えますね。

しかし、自分の家を考える際に、モダニズムが基本になるかと言ったらどうでしょう。
自分で資料を見て、又は現場を見て、名建築と呼ばれるものには、見所が有ります。
日本であれ、西洋であれ、然りです。
はからずも、コルビュジェ自身は、「住宅は住むための機械である」と言っていますが、機械は使い勝手が重要。
そこで大事なことは、建築のプロでなく、自分自身が使うに当たって、居心地がいいと感じられるかです。
形式としてや考え方としてのモダニズムではなく、住むための物差しで、自分自身とし手考えて欲しいです。
こんな感じにしたい、こんな具合にしたいと言えるものが、実際に見つかれば、幸せですね。
具体的に、写真や絵で伝えると、建築する側も現実化し易くなります。
設計士は建築のプロですが、心理学者や言語学者ではありませんので、施主との意思疎通が大事です。
百聞は一見にしかず。ああだこうだと、言われるより、設計士もイメージしやすいと言う事になります。

自宅を作るということは、取りも直さず、皆さんご自身の暮らしのコンセプト作ること。
人任せにせず、暮らしのコンセプトつくりを、協働できれば、建築屋冥利に尽きると断言できます。

おまけ

私の好きな住宅を、話します。それぞれ語れば長くなりますので、まずはさんこうURLなど見て頂いて、なんらか感じることがあればと思います。
日本には優秀な建築家が沢山いますので、ご自身で色々見ていただくのが折角コルビュジェを話題にしましたので、

コルビュジェ作品 サヴォア邸:
ピィロティーを設けた車寄せにもなる一階と、大きな窓を使った、リビング・キッチン、それまでのヨーロッパ建築の基本であった、屋根を作らず、屋上として利用する陸屋根とした構成。現代建築の素材としての鉄とガラスを多用した、それまでに無い、明るい生活環境の提供をしたモダンリビングの金字塔と思います。
Villa le lac(湖の別荘):自身の母のために作った、湖(レマン湖)に面する小さな住宅。

ルイス・カーン作品 フィッシャー邸:
私の好きな建築家、ルイス・カーンの住宅は、多くの作品はありませんが、この雰囲気が私は大好きです。
人によって、受ける印象は、大きく違うかと思いますが。

吉村順三 作品 軽井沢の山荘:
コルビュジェの影響受けているのは間違いないですね。
鉄筋コンクリートの一階に、木造の居間部分を乗せている構造で、二階が大きく張り出した形になっています。
コルビュジェのピィロティーのイメージを。
RCと木造で表現しています。
居間の居心地の良さは。写真からでも想像できます。軽井沢の自然環境に溶け込んだ、モダニズム住宅を50年以上も前に、作っていたのは感動します。

宮脇 檀(みやわき まゆみ)作品
師の吉村順三の啓蒙を受け、独自のボックスシリーズと呼ばれる住宅作品群は、PLANの妙味も味わえる、日本の住宅の一つの考え方を提言したものです。この方は、自身の考え方を、多くの書籍で著しています。建築の専門家でなくても、分かり易い著述だと思います。