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2016/07/06

【夏をむかえて】
蒸し暑い日が続いています。
梅雨だから仕方がない事なのだけれども、少しでも快適にならないでしょうかね。
日本家屋の特徴は、昔から夏の拵えと言われています。
日本は、温帯に属していますが、夏の暑さは、亜熱帯と言ってもいい気候。
最近は、35℃を超える、猛暑日も頻発する具合で、私の子供のころから比べたら、やっぱり暑いですね。

涼しく感じるとは、どういう事でしょう。
単に、エアコンかけて、風の温度を下げると言うのが、手っ取り早い方法。
しかし、人間の体の調整機能を使って、涼しくする方法も有ります。
人は暑くなると、汗をかきます。
汗の主な成分は水ですが、汗が蒸発するときに、大きなエネルギーを消費します。
いわゆる蒸発潜熱と言うもので、1gの水を蒸発させるには、≒600cal必要です。
1gの水の温度を1℃上げる(下げる)には、1cal必要ですが、蒸発潜熱は破格です。
汗ばんだ体に風を浴びて、汗が乾くときにヒンヤリするのは、体の表面の熱が、蒸発潜熱で空気中に放散したと言う事になります。
さて、日本の建屋の特徴は、障子と襖に代表される、建具の解放性です。
民家ではありませんが、典型的な例として桂離宮の平面図を見て下さい。
上右図のチャートは風配図という物で、2009~2015年の7,8月の風向の頻度を表したものです。
桂離宮は、京都地方気象台から≒6km南の位置にあり、赤の京都を参考にします。
この時期、北北東から東北東、そして南南西から南西の風が多く吹く事が分かります。
有名な雁行配置の新書院、中書院は、南西側に開口を向けています。
風向きを考えて、建物が配置されているのが明らかですね。部屋間の襖を開ければ、通風も容易です。
さて、風を採り入れる(採風)と風を流す(通風)を考える際には、鉄則が有ります。
  1. 風を取り込む面に開口を設ける事(勿論風向頻度を考えて)
  2. 入口が有れば、出口を設ける事
出口を設ける事は、風が空気の流れだと言う事を考えれば、誰でも頷けます。
現代住宅では、内装建具がきっちりついています。入口の窓が有っても、反対側(廊下側)のドアが閉まっていれば、空気の流れは止まります。
廊下に風が流れても、その先は??? 住宅設計の肝は採風と通風になります。