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2016/02/15

【結露を考えてみよう】

寒くなると、窓に水滴が付く事がありますね。結露と言う現象です。
技術者が使っている、湿り空気線図で説明してみましょう。建築屋ですから、たまには工学的なコラムでも。
上図は湿り空気線図と言う物です。数式を使わずに結露を説明できますので、肩の力を抜いて大丈夫です。
湿度には、相対湿度と絶対湿度の二つが有ります。絶対湿度は、乾燥空気1kgにどれだけの水分(何Kg)が有るかと言う事です。空気1Lは、1.293g(1m³=1,000Lですので、1,293g=1.293kg)
空気は、圧力と、温度によって、水分量が変わって来ます。いま大気圧を1気圧(1013.25hpa)とすると、空気1kgに何kgの水分が含まれるかが絶対湿度です。単位はkg/kg(又はg/g)なので重量比率になります。
上のグラフでは右側の縦軸が絶対湿度の目盛です。
この絶対湿度は、同じ気圧でも温度により変化します。温度が高くなれば、絶体湿度も上がります。
さて、相対湿度とはどういう事でしょう。

絶対湿度において、これ以上の水分が含まれない量が、飽和水蒸気量です。これが相対湿度100%です。
相対湿度60%とは、単位容積あたりの実際の水分量/単位容積辺りの飽和水蒸気量の比率が60%という事です。

次に、上のグラフで説明すると、下の横軸が温度軸になります。
20℃の位置を縦にたどり、右上がりの曲線の一番上に交差する点を、右に水平にたどるとそれが飽和時の絶対湿度になります。0.015 Kg/Kgより少し小さい値が、20℃の飽和水蒸気量の重量比率となります。
この一番上の曲線が、各温度の100%相対湿度を結んだ曲線です。
その下に90%、80%・・・・10%の相対湿度曲線が並んでいます。
さて、相対湿度60%と温度20℃の交点aを見付けます。 の矢印線たどって下さい。
この交点、右に水平に行った所が、相対湿度60%の絶体湿度(0.0085Kg/Kg)です。b点ですね。
a点を左に水平にたどって、相対湿度100%曲線の交点cを探します。 の矢印をたどって下さい。
これを縦に下にたどると温度軸との交点dが、この絶対湿度が、飽和水蒸気量となる温度です。
これが露点ということになり、例えばこの時の窓ガラスの温度が、露点以下になると、水分が空気中に蓄えられなくなり、これが露として水滴になります。いわゆる結露です。

冬の暖房時は、室内湿度と窓の温度が肝ですね。
加湿器で必要以上の湿度上昇も問題です。
又、窓の結露は、湿度調節だけの解決は難しいですね。
暖房器でも、ストーブなどの燃焼型の暖房器は、燃焼の際に排ガスに水が含まれています。
燃料の中の水素が酸素と結びつくので、水が発生するのは当たり前です。
また、人間も、呼吸するたびに水蒸気を吐いています。

結局、物理的に窓ガラスの断熱性を上げると言うのが、有効な解決策です。
最近の住宅は、ペアガラスで、かなり断熱性が上がり、室内側のガラス温度が、下がり難い事になっています。
古い住宅では、シングルガラスが多いので、二重窓化(インナーサッシ)という手はあります。
窓の断熱改修では、省エネ住宅エコポイントで、結構大きなポイントが付いていたのですが、昨年で終了してしまいましたね。

リフォームでは、暖房を掛ける部屋から改造する事にすれば、良いでしょう。
当然、壁の温度が露点温度より下がれば、壁にも結露が起こる事になります。
もっとも断熱がしっかりされていれば、そうなる事はありませんけど。
お風呂の脱衣場など、湿度が高い部屋は、換気するしかありません。
ということで、お部屋の温度計には、湿度計のついているのが、お奨めです。

湿り空気線図の引用先
https://www.eccj.or.jp/b_tuning/gdbook/6_1.pdf
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/7d/PsychrometricChart-SeaLevel-SI-jpn.jpg